フリーソフトウェアを使う時のマナー
Linuxは多くのフリーソフトウェア[注釈 1]によって構成されており、各ソフトウェアやディストリビューションの多くは無料で提供されています。
しかし、金銭を払わずに利用できるということは、決して礼儀すら払わなくてよいということを意味しません。
利用するフリーソフトウェアの作者に敬意をもって、マナーを守って利用しましょう。
ルールを守る[編集 | ソースを編集]
定められたルールを守ることは、マナーではなく義務であることを忘れないでください。
ライセンスを守る[編集 | ソースを編集]
ライセンス(米:License、英:Licence)とは、「それが存在しなければ違法となる行為をすることを許可する書面」であり、利用者が遵守しなければならない事項を記載した文書です。
ライセンスは、一般的に各国の著作権法やその他法令に基づく利用許諾契約の一部として取り扱われるものであり、ライセンスに反してソフトウェアを使用することは違法行為となります。
しっかりとライセンスを読み、ライセンスを守って使用することが大切です。
詳しくは「ライセンスとは」を参照してください。
法律を守る[編集 | ソースを編集]
全てのソフトウェアは著作権で保護されています。そのため、ライセンスによって許諾されていない場合、著作権法によって禁止される全ての行為は禁止されているということを前提に考えましょう。
また、フリーソフトウェアであっても特許を含むことがありえます。ライセンスによって特許の利用が許諾されていない場合、特許権を侵害することがないように気を付けましょう。
他にも、フリーソフトウェアの開発者も一人の人であることを覚えておく必要があります。開発者に対して誹謗中傷をしたり、侮辱あるいは名誉を傷つける発言をすることなどは、当然許されることではありません。
開発者はあなただけのために存在しているわけではありませんから、気に入らないことがあっても礼儀を守って接しましょう。
開発者を尊重する[編集 | ソースを編集]
人間の心理において、金銭に代わりうるのは名誉だけであると言われています。開発者を尊重することは、フリーソフトウェアを利用する上で非常に大切なことです。
自作発言やそれに類する言動を行わない[編集 | ソースを編集]
他人が作ったソフトウェアを自分が作ったかのように喧伝することは、本来開発者が受けるはずだった賞賛や名誉を横取りする、非常に悪質な行為です。
他人が作ったソフトウェアに改変を加えてから再度公開する場合であっても、元々の開発者やソフトウェアの名前を見ることができるようにしておくなど、開発者に敬意をもって利用しましょう。
ライセンスによって元々の開発者の情報を除去することが許可されていたとしても、開発者の名誉を奪い取るようなことはせず、開発者に敬意を払うことを忘れないようにしましょう。
ソフトウェアを悪用しない[編集 | ソースを編集]
法律に違反していなかったとしても、ソフトウェアの開発者の意思に反する悪用や、ソフトウェアを利用して他人に迷惑をかけるような行動はしないようにしましょう。
ソフトウェアの悪用やソフトウェアを利用した迷惑行為が続くようであれば、ソフトウェアの開発者はソフトウェアのライセンスを厳しいものに変更したり、最悪の場合は公開を終了してしまうかもしれません。
あなた自身が損するだけではなく、多くの人に迷惑をかける結果になるので、ソフトウェアの開発者の意思に反する悪用や、ソフトウェアを利用して他人に迷惑をかけるような行動はしないように、十分気を付けましょう。
まとめ[編集 | ソースを編集]
多くのソフトウェアやディストリビューションが無料で提供されていますが、これらは開発者の厚意によって利用させていただいているのだという意識を持ちましょう。
自由な利用が認められていたり、無料で提供されていたとしても、開発者に敬意を払える利用者になりましょう。
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]
- ↑ どのような目的であっても実行、研究、変更、配布などの自由をユーザーに認めるソフトウェアのこと。ただし、著作権やライセンスが存在しないわけでも、破っていいわけでもない。