Kamuriki Linux

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Kamuriki Linuxは、Debianをベースとして開発されているLinuxディストリビューション。バージョン2まではUbuntuベースであった[出典 1]


Kamuriki Linux
Screenshot of Kamuriki 3.0
デスクトップ画面(3.0)
開発者 社団同人新日本放送
系統 Debian系
開発状況 開発中
初版 2021年5月5日
最新安定版
3系 (Cheetah)3.1.1 / 2023年9月24日
最新開発版 なし [±]
アップデート方式 APT
パッケージ管理 dpkg
カーネル種別 Realtime
デスクトップ環境 LXQt
ライセンス 3条項BSD(バージョン3以降)
GPLv3(バージョン2以前)
ウェブサイト https://atwiki.jp/kamurikilinux/ (公式)
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概要[編集 | ソースを編集]

同人サークルの社団同人新日本放送が同人ソフトとして開発を行なう。「Kamuriki」は「冠着山」に由来する。セミローリングリリースのため、明確なリリーススケジュールがない。Windowsからの移行を目的としており、ルックアンドフィールはそれのクラシックスタイルを意識している。また、低スペックなコンピュータでも動作するよう軽量化にも重きを置いて開発がなされている。

標準でWineがインストールされているので、初期設定さえ済ませば一部のWindowsのアプリが動作する。またディスク容量を圧迫するという理由でSnappyを同梱していない。

バージョン1.7及び2.3よりISOのビルド方法が変更された[出典 2]。その後バージョン3.0からDebianベースに変わった際にビルド方法が変わり、ライセンスも3条項BSDライセンスに切り替わった。

バージョン3.0正式公開に伴い、互換性のないバージョン2以前のシステムは2023年9月18日で打ち切られることとなった[出典 3]。バージョン3.1以降、Realtimeカーネル(「PREEMPT_RT」パッチが適用されたLinuxカーネル)を採用している[出典 4]

尚、同サークルはArch Linuxベースの「Univalent Versatile Environment」も開発している。

Linuxディストリビューションとしては珍しく、3条項BSDライセンスを採用している[注釈 1]

リリース[編集 | ソースを編集]

リリース履歴を以下に列挙する。[出典 5][出典 6][出典 7]


バージョン リリース日 アップストリームのバージョン 主な変更点
1.0 2022年2月23日 Lubuntu 20.04.3 UEFI環境へのインストールに対応。インストーラーを「Calamares」に変更。GIMPを削除
1.4 2022年2月25日 Lubuntu 20.04.4 Ubuntu 20.04.4ベース。
1.4.1 2022年3月17日 Lubuntu 20.04.4 脆弱性「Dirty Pipe」の修正
1.4.2 2022年4月16日 Lubuntu 20.04.4 ネットワーク周りを中心に修正された
1.2022.05.01 (1.4.3) 2022年5月1日 Lubuntu 20.04.4 版番号の規則が変更されるも、次の版で元通りに。
1.4.4 2022年8月1日 Lubuntu 20.04.4 試験的に「Rhythmbox」を同梱。Snappyを削除し、ブラウザーを「Chromium」に変更。
1.5 2022年9月2日 Lubuntu 20.04.5 「Pacapt」を同梱。
1.6 2023年1月25日 Ubuntu 20.04.5 ベースをUbuntuに変更後初のリリース。
ウェブブラウザーを「Floorp」に、WineをDevelopment版からStable版に変更。
1.6.1 2023年2月17日 Ubuntu 20.04.5 1.6の不具合を修正。
1.7 2023年3月15日 Ubuntu 20.04.5 ISOのビルド方法を変更。ウェブブラウザーをFirefoxに変更。
1.7.1 2023年4月1日 Ubuntu 20.04.5
1.8 2023年5月16日 Ubuntu 20.04.5
1.8.1 2023年6月18日 Ubuntu 20.04.5
1.8.2 2023年7月17日 Ubuntu 20.04.5 最後のリリース。
2.0 2022年8月13日 Lubuntu 22.04.1 22.04.1ベース。当初は5月公開予定だったが、開発が遅れ8月に公開。FcitxをFcitx5に変更
2.1 2022年9月2日 Lubuntu 22.04.1 バックポートリポジトリを追加し、LXQtを1.1.0に更新。レガシィ環境にインストールできない不具合を修正
2.1.1 2022年11月18日 Lubuntu 22.04.1 インストール後の環境からインストーラー「Ubiquity」が削除されないバグが解消された。
2.1.2 2023年1月14日 Ubuntu 22.04.1 ベースをUbuntuに変更後初のリリース。
ウェブブラウザーを「Floorp」に、WineをDevelopment版からStable版に変更。
2.1.3 2023年2月17日 Uubuntu 22.04.1
2.2 2023年2月24日 Ubuntu 22.04.2
2.3 2023年3月15日 Ubuntu 22.04.2 ISOのビルド方法を変更。2系初のHWEカーネルを採用。ウェブブラウザーをFirefoxに変更。
2.4 2023年5月1日 Ubuntu 22.04.2 英語版の配布を開始。
2.4.1 2023年6月15日 Ubuntu 22.04.2
2.4.2 2023年7月17日 Ubuntu 22.04.2 GPGキーリングが更新される。
3.0-Beta1 2023年7月31日 Debian 12.1 アップストリームをDebianに変更して初のリリース。
3.0-Beta1.1 2023年8月1日 Debian 12.1 LibreOfficeのロケールデータが搭載されていない問題を解消。
3.0-Beta2 2023年8月12日 Debian 12.1 ビルド方法を変更(この時点ではソースコードはクローズド)
ライセンスを3条項BSDに変更
3.0 2023年8月18日 Debian 12.1 3系列初の正式版。
3.1 2023年9月11日 Debian 12.1 カーネルをRealtimeに変更
GIMPを削除
3.1 2023年9月24日 Debian 12.1 deb-multimediaリポジトリを追加


プリインストールソフトウェア[編集 | ソースを編集]

2023年8月時点、以下のソフトウェアが同梱されている。多くのパッケージはUnivalent GNU/Linuxと共通する。

  • PCManFM-Qt - ファイル管理ソフト
  • Firefox - ウェブブラウザー
  • Thunderbird - メールクライアント
  • LibreOffice - オフィススイート
  • VLC - 動画再生ソフト
  • Audacious - 音楽再生ソフト
  • Featherpad - メモ帳
  • qps - タスクマネージャー
  • Discover - ソフトウェアセンター
  • Wine - Windows互換レイヤー
  • PlayOnLinux - Wine補助ソフト
  • Q4Wine - 同上

かつてはGIMPも同梱されていたが、先述の通り3.1から削除された。

参考文献[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. 他にもRocky Linuxなど3条項BSDライセンスの下で公開されているディストリビューションがいくつか存在する。

外部リンク[編集 | ソースを編集]

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